【株式テクニカル分析】日経平均は経済対策の見直しに注目(2016年4月1日)

円高や日銀短観悪化などにより大幅続落

2016年4月1日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比594円51銭安の16,164円16銭となりました。4日続落で、ほぼ1か月ぶりの安値水準となりました。

もともと、米国の早期利上げ観測が遠のいたことから、円高基調となっていたところに加えて、日銀が発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)が事前の予想に比べて悪化したことから、幅広く売られる展開となりました。

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今後の展開について、まずは日本時間1日夜に発表を控えている米3月の雇用統計とISM製造業景況指数です。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長による発言で、早期追加利上げが後退していますが、これを持ち直すきっかけになるかどうかが注目されます。

ただ、現状では利上げ先送りに変化はなく、指標の結果にかかわらず、円高・ドル安傾向が続くと考えられます。

国内では3月29日、2016年度予算が成立しました。政府はこれを受けて、予算を早期に執行し、景気を下支えする方針です。

株式市場ではここ数週間、もみ合いが続いていました。今週の下落も、日銀や政府の対策を催促する動きと見る声もあります。日銀による量的緩和の追加、消費増税の先送りといった対応の見直しがあれば、相場も買い戻されることになります。今後の動向を注視したいところです。

三角保ち合いをブレイク、25日移動平均線も下抜ける

今週の動きをテクニカル面から見ると、3月14日の高値と3月18日の安値を頂点とする三角保ち合いの形になっていました。上下どちらかに抜けると大きく動く可能性がありましたが、下に抜けてしまいました。

さらに、直近のサポートラインである3月18日の安値16,613円、3月9日の安値16,494円も一気に向けました。

かろうじて、16,000円前後のもみ合いで止まりましたが、3月で最も安い終値だった、3月1日の16,085円に迫りました。1か月近くサポートされていた25日移動平均線も下回ってしまいました。

16,000円~17,000円の間でもみ合う展開か

今後の展開ですが、16,000円前後は過去にかなりもみ合ったところであり、ここからさらに急落するというよりは、いったんは戻りになる可能性が高いと考えられます。

戻りの目標としては、3月に入ってからずっともみ合いの下限となっていた16,500円あたりになるでしょう。もう一つキーになるのは、25日移動平均線です。

ただし、これらを抜けても、17,000円前後では、過去にもみ合っていることから、そこを抜けるのにも時間がかかりそうです。しばらくは、16,000円~17,000円の間でもみあう展開になるのではないでしょうか。

むろん、来週明けからさらに陰線が続いて下がっていくこともないわけではありません。その場合は、16,000円前後がサポートラインになります。そこでサポートされないようだと、再び2月12日の安値(14,865円)が意識されるようになります。

一方、前述したように、日銀や政府の対策があれば、買い戻しが進むことも考えられます。テクニカル分析だけでなく、さまざまな動きに注目すべきです。

最近の株式相場の動きを見ると、為替相場の動きに応じて日経平均が大きく上下するなど、神経質な展開になっています。テクニカル分析だけでは、なかなか読みづらいところです。

だからといって、指標の発表後、あわてて売買を判断するようでは、失敗トレードになりかねません。動きがわかりにくいときは無理にエントリーせず、目線の上下を確認してから出動するといいでしょう。

【2016年4月1日 下原 一晃】

■参考記事■

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下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。